『地理空間データサイエンス2(空間統計)』出版のお知らせ
- POLITICIANS CLUB
- Apr 7
- 3 min read

POLITICIANS CLUBは、シリーズ第2巻となる『地理空間データサイエンス 2(空間統計)』を出版いたしました 。
本巻の狙い
第1巻「可視化」では、東京都港区のオープンデータを用いて、人口分布や避難所の配置を地図上に描き出しました 。そこでは「この地域は避難所が少ないように見える」といった直感的な気づきが得られました 。
しかし、政策の現場において「そう見えた」という主観的な印象だけで判断を下すことは、大きなリスクを伴います 。第2巻となる本巻では、その「偏っているように見えるパターン」が、果たして統計的に意味のある構造なのか、それとも単なる偶然の産物なのかを厳密に検証する手法を明示します 。
本書でマスターする「3つの検証ステップ」
第1巻で生まれた「印象」を、データに基づいた「確かな事実」へとアップグレードするために、本書では以下の3つの問いを軸に分析を進めます 。
存在の検証(Global Moran's I)
そもそも、その偏在は統計的に「存在する」と言い切れるのか?
場所の特定(LISA)
存在するならば、それは港区のどの町丁目に現れているのか?
強さの測定(Gi*)
特定された集中の度合いは、全体と比較してどれほど際立っているのか?
目次
序章|可視化の次に、なぜ「検証」が必要なのか
0-1 第1巻が“あえて止まった”地点
0-2 「見えた差」と「存在が確認された差」は違う
0-3 政策判断における“検証責任”という考え方
0-4 本書でできること/できないこと
0-5 第1巻 → 第2巻 → 第3巻の役割分担
第1章|空間統計は「何を検証する技術」なのか
1-1 通常の統計が前提とする「独立性」
1-2 なぜ地理データは独立でいられないのか
1-3 空間的依存という考え方
1-4 空間統計が答えられる三つの問い
1-5 本書が因果を扱わない理由
第2章 問いから見た空間統計の全体構造
2.1 本章における数式とAIの位置づけ
2.2 空間統計 3つの問い統合図
2.3 空間統計 意思決定フローチャート(政策版)
2.4 「存在」を検証する統計(Global Moran’s I)
2.5 「場所」を特定する統計(LISA)
2.6 「強さ」を補足する視点(Gi)*
2.7 空間統計 誤用防止用チェックリスト(議会・行政用)
2.8 第3章への思想ブリッジ
第3章|分析前に決めるべきこと:空間関係の設計
3-1 分析単位は「現実」ではなく「計測装置」である
3-2 単位が変わると、何が同時に変わるのか
観測値/近傍関係/統計量の意味
3-3 「隣」とは何か(隣接/距離)
3-4 空間重み行列の直感的理解
3-5 本書で採用する設計方針(固定宣言)
第4章|偏在は本当に存在するのか
4-1 Moran’s Iとは何か
4-2 Moran’s I が意味するもの
4-3 「ランダムではない」と言える条件
4-4 使用するPythonコードやライブラリ
4-5 練習問題と解説
第5章|偏在はどこに存在するのか
5-1 なぜ全体平均では足りないのか
5-2 LISA の考え方
5-3 クラスタの種類(High–High 等)
5-4 使用するPythonコードやライブラリ
5-5 練習問題と解説
第6章|集中は偶然か構造か
6-1 ホットスポットとは何か
6-2 直感的理解(図解)
6-3 LISA との違い
6-4 使用するPythonコードやライブラリ
6-5 練習問題と解説
第7章|統計結果と地図をどう併読するか
7-1 数値だけを見る危険性
7-2 クラスタマップの正しい読み方
7-3 説明責任と表現の限界
7-4 Program 2 で「語らないこと」の再確認
7-5 Program 3 に渡す問いの整理
第8章|総合ハンズオン演習
8-1 第1巻の成果物の再確認
8-2 分析対象データの確定
8-3 Global Moran’s I による検証
8-4 ローカル自己相関(LISA)の実行
8-5 ホットスポット分析による補足検証
8-6 「言ってよいこと/言えないこと」の整理
8-7 第3巻 に渡す分析課題の明文化





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